Tier 6 ドイツ 中戦車 (課金戦車) / 略称: Pz. IV S. / 日本語表記: IV号戦車 (シュマールトゥルム砲塔)
PantherのSchmalturm砲塔が車体に対して大きく、若干アンバランスな外見である。
元々、v0.8.0以前のPz.Kpfw. IVにはこの改良砲塔が用意されていた為、懐かしさを覚えるプレイヤーも居る事だろう。
またグラフィック的にも金網状のシュルツェン(トーマシールド)が装備されており、マニアック且つ特徴的な一面も持ち合わせている。
スペック(v1.10.0)
車体
耐久値 | 820 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 80/30/20 |
最高速度(前/後)(km/h) | 48/18 |
初期重量(t) | 29.89 |
実用出力重量比(hp/t) | 10.04 |
本体価格 | 3,300G相当 |
修理費(Cr) | |
超信地旋回 | 不可 |
ロール | 万能型中戦車 |
武装
名称 | 発射速度(rpm) | 弾種 | 平均貫通力(mm) | 平均攻撃力 | AP弾DPM | 精度(m) | 照準時間(s) | 弾速(m/s) | 総弾数 | 弾薬費(Cr) | 重量(kg) | 俯仰角 |
7,5 cm Kw.K. 44/1 L/70 | 14.29 | AP APCR HE | 150 194 38 | 135 135 175 | 1,929 | 0.32 | 2.3 | 925 1,156 925 | 60 | 109 2,800 98 | 955 | -8°/+20° |
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砲塔
名称 | 装甲厚(mm) | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
Pz.Kpfw. IV Schmalturm | 120/60/60 | 24 | 370 | 8,530 |
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エンジン
名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
Maybach HL 120 TRM V12 | 300 | 20 | 510 |
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履帯
名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
Pz.Kpfw. IV Schmalturm | 32 | 36 | 7,800 |
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無線機
名称 | 通信範囲(m) | 重量(kg) |
FuG5 mit 20 WS.E. | 620 | 50 |
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乗員
1 | Commander | 2 | Gunner | 3 | Driver | 4 | Radio Operator | 5 | Loader |
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拡張パーツ
Class2 | Class2 | × | Class2 | Class2 | Class2 | ||||||
× | × | Class2 | Class2 | Medium |
隠蔽性
非発砲 | 発砲時 | |
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静止時 | 12.94% | 3.20% |
移動時 | 9.75% | 2.41% |
車両に関する変更履歴
v0.8.1 | 新規実装 |
v0.9.8 | 販売終了 |
v0.9.17.1 | HDモデル化 移動時・車体旋回時の散布界を0.2から0.15に変更 精度を0.35mから0.32mに変更 砲塔旋回時の散布界を0.16から0.11に変更 発砲後の散布界を4.0から2.0に変更 装填時間を4.6秒から4.2秒に短縮 側面の装甲板に5mmの判定を追加 |
v1.9.0 | 修理費用を11%ダウン HPを730から820に変更 |
解説
- 概要
v0.8.1で追加されたTier6のドイツ課金中戦車。
PantherのSchmalturm砲塔を搭載した、Pz.Kpfw. IVの装甲強化案である。
マッチング優遇は無く、Tier8戦車ともマッチングする。
- 火力
- 7,5 cm Kw.K. 44/1 L/70
ドイツTier6車輌で広く用いられる7,5 cm Kw.K. 42 L/70とほぼ同性能であるため、通常ツリーを進めているなら違和感なく取り扱えるだろう。
v0.9.17.1で装填速度や精度、散布界が改善されたが、驚くべきことにM4A3E8 Shermanなどが砲垂直安定装置(スタビライザー)を装備したときとほぼ同等の性能を獲得した。これまで以上に狙撃に特化した車輌になったと言えるだろう。
- 7,5 cm Kw.K. 44/1 L/70
- 装甲
砲塔前面は120mmと中戦車としては分厚い。また防楯部分は強い傾斜があり非常に硬く、砲塔側面も正面からに限れば跳弾が可能である。
ハルダウンによって一定の防御力が期待できる。
一方で車体は元のPz.Kpfw. IVのままであり、このTierでは頼りにならない。
なお、側面のトーマシールドはPz.Kpfw. IV Ausf. Hのシュルツェンと同様、5mmの空間装甲扱いで、HEからのダメージを軽減してくれる。
ちなみに、HD化によって前面の予備履帯も+10mmの増加装甲扱いとなった。
- 機動性
この車輌の欠点は、エンジン出力が極めて低い事に尽きる。元の車体の標準搭載エンジンを下回る300hpであり、出力重量比は同格MTの中で最下位。また、砲塔・車体ともに旋回速度も劣悪。
このため中戦車に求められる裏取り等の柔軟な運用が難しいほか、敵戦車が迫ってきた場合の陣地転換は追いつかれる場合が多い。平地でも実用速度は30km/hを出すのが精一杯のため、行動ルートには注意する必要がある。
また、拡張パーツのターボチャージャーも元のエンジン出力が低いため効果は薄い。
- その他
乗員構成は通常のIV号シリーズと同じなので、乗員育成には適している。
視認範囲は優れているが、前述のとおり機動性が低いため能動的な偵察はできない。
- 総論
機動力の低さをいかにカバーできるかが鍵となる車輌。
機動力以外は並以上の性能を備えているとはいえ、装甲は最前線を張れるほどではないため、優れた砲性能を活かした長距離からの狙撃を選択せざるを得ない場面が多い。
しかし、後方に引き篭もるだけでは戦果や勝利に繋がらないこともしばしばであり、状況判断を的確に行っていく必要があるだろう。
史実
IV号戦車は、大戦中最も多く生産されたドイツ戦車であった。
ドイツは後継車両のパンターを開発したものの、全生産ラインをパンターに切り替えることはできず、IV号戦車の生産も継続された。
度重なる改修にも関わらず、IV号戦車は戦争後期にはT-34-85や76mm砲装備のM4中戦車などの連合軍側戦車に対し見劣りする性能となってしまった。
特に問題だったのは砲塔前面の装甲であり、重量バランスの問題のため、50mmよりも厚くすることができなかった。
本車は、IV号戦車の戦闘力を強化するために提案されたプランの一つで、パンターF型用の小型砲塔(シュマールトゥルム)をJ型車体に搭載しようとしたものである。
シュマールトゥルムは前面120mmの装甲を持ち、主砲もパンターと同じ70口径7.5cm砲である。
しかし、本車は「思いつき」レベルの完全なペーパープランであり、実現の可能性は低いものであった。
シュマールトゥルムはIV号戦車には重すぎるだけではなく、無線手ハッチに干渉してしまう。
おまけに、エンジンのアクセスパネルは砲塔をどの向きに回しても開けることができない。
これらはゲーム内でも再現(?)されているので、余裕のあるときに眺めてみると良いだろう。
模型誌の作例などでは、ハッチをクーゲルブリッツ(IV号ベースの対空戦車)のものに改造していることがある。
本車のシュルツェンは「トーマ・シールド」とも呼ばれた金網型のタイプである。
従来の鋼板型シュルツェンは、対戦車ライフルの弾丸が鋼板を通り抜ける際の瞬間的な圧縮力の変化によって自壊する現象を利用したものであり、単純な装甲増よりもずっと効率的に対戦車ライフルに対する防御力を得られた。しかし、それでも面積の広い側面を鋼板で覆う以上それなりに重量は嵩み、また視察装置の視界を遮ってしまうという欠点があった。
金網型シュルツェンは、その問題を解決するために考案されたもので、鋼板型シュルツェンよりもずっと軽量であり、また視界も通すことが出来た。一見金網は対戦車ライフルに対しては無意味にも思えるが、金網に引っかかった弾丸は横転して斜めに装甲に衝突するため、貫通力が減衰する。実際に金網型シュルツェンは鋼板型シュルツェンと同程度の防御力を発揮出来たようである。
ただし、厳密には金網型シュルツェンは鋼板型シュルツェンの改良型というわけではなく、同時期に開発されたものである。単なる軟鋼板である鋼板型シュルツェンと比べて、金網型シュルツェンは生産に手間取り、登場が後になったというのが真相のようである。
なお、金網型シュルツェンは、対HEAT弾専用にコストカットを進めたものであるとの誤った説明がなされることがあるが、実際には前述のように鋼板型シュルツェンと金網型シュルツェンは対戦車銃対策を目的に同時期に計画されたものであり、金網型がコスト的に有利というという訳でもない。シュルツェンがHEAT弾対策を目的に装備されたことは無く、これはPantherのシュルツェンが最後まで履帯裏を覆うだけの簡単なものであったことからも明らかであろう。
PzKpfw IV Ausf H with Panther Ausf F's new narrow turret
Panzerkampfwagen IV
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